この生活保護受給者の方は、
それから2~3カ月に一回は、
何かしらの文句を管理会社に言ってきているようでした。
「となりの部屋の音が気になる」
「エアコンの効きが悪い」
「となりの部屋の音が気になって眠れない」
「エアコン直してくれないなら退去する」
「となりの音があまりにもうるさいので壁を叩いたら、穴があいた」
となりの部屋、
と言っても、
2,3か月ずっと空室で
誰も住んでいないのですが。。。。
何の物音を聞いたのでしょうか???
ポルターガイスト??
それとも幻聴?
管理会社からも、
何度か家庭訪問実施していただいたのですが、
いつ行っても、何度行っても留守。。。
幸い、他の部屋の人に
迷惑はかけていないようだったので、
それだけが救いでした。
なんやかんやで入居から1年半ほど経った頃の事です。
突然、管理会社から着信アリ。
担当:「例の、生活保護受給者の方から、来月いっぱいで退去の連絡がありました」
私:「あの、例の方ですよね!?」
担当:「そうです。例の方です。賃貸借契約解除通知書が届きました。」
私:「それって、入居者から郵送で来たんですか?」
担当:「そうです。契約時の書類の中に、解除通知書を入れてます。
退去1カ月前までに送付するように書いています。
こちらからは、退去立会い日調整のための書面を送付しました。」
私:「立会い日、モメそうですね。」
担当:「相当モメるでしょうね。私一人では心細いので、腕の立つ者何人かで行くつもりです。」
私:「酷い状態だと思うので、念入りにチェックお願いいたします。」
担当:「原状回復できるよう、ガンバリます!」
私:「お手数かけますが、よろしくお願い申し上げます。」
担当:「でもまあ、出てくれて良かったですね。ホッとしました。」
心の声:「本音が出たな。まあ、管理会社的には、そうなんでしょうけど。。。」
それから、数日が過ぎて、再び管理会社から着信アリ。
担当:退去立会い日程の書類を送ってから2週間経ったのですが、連絡がつかなくて。。。
さらに、困ったことに、郵送で鍵を送ってきたのです。立会いは拒否するとの手紙とともに。。。」
私:「退去立会い無しだと、原状回復の請求できないですよね!?」
担当:「そうです。ここで、オーナー様には2つの選択肢があります。
ひとつは、このまま、退去を受け付けて、現状復帰はオーナー様持ちで即復旧してすぐに次の募集をかける。
もうひとつは、立会いできないので退去は認めずに、今後も家賃は発生しますと突っぱねて、あくまでも争う。」
私:「どちらも、オーナーにとっては茨の道ですね。。。。泣」
担当:「茨の道です。でも、このようなケースの場合、争ってもオーナー様が泣き寝入りするケースの方が多いと思われます。
こちらとしましても、うちのおかかえ弁護士の先生に聞いてはみますが、この入居者さんと連絡が取れない以上は、
回収は難しいのではないかと考えています。」
私:「保証人はどうでしょう?」
担当:「電話番号は現在使われておりませんになっていました。住所も賃貸のようで、既に引き払われているかもしれません。」
私:「保証会社はどうでしょうか?こんな時のために保険払っているわけですし。。。」
担当:「前例から行きますと多分、1カ月分くらいしか出ないと思います。」
私:「1カ月分じゃ残置物撤去の費用くらいにしかならないですね。。。」
その後、管理会社のおかかえ弁護士にも確認していただいたのですが、
どうも、一度その鍵を使って中に入ると、退去を受け付けた扱いになるとのこと。
また、解除通知書が来ている以上、立会いがないからといって請求できるのは1カ月分くらいにしかならないとのこと。
目の前が真っ暗になりました。
部屋に入ったら、死体があるんじゃないか?
クーラーボックスとかに何人分もの頭が入ってたり。
本人が室内で首吊って揺れている姿が目に浮かびます。
部屋中に死臭と蟲がザワめいている光景が頭をよぎりました。